第19話 JAMSTEC修行の旅 その3

2018年5月27日 12:00 カテゴリ:兀橋のアミノ酸分析奮闘記

山が赤く染まり始めるころ、どの学生も卒論のデータ収集に向けて本腰を入れます。

アミノ酸の誘導体化手法を習得した私は、次のステップ「殻体内アミノ酸の抽出」を学ぶため、三度目のJAMSTEC修行に赴きます。つまり、なんと4回目の北陸新幹線(いや~贅沢)。

3月に開通したばかりだというのに、4回もかがやけるとは思いませんでしたね。

「JAMSTECまでの道なら、もう慣れたもんですよ」と言わんばかりのドヤ顔で、移動します。

朝から作業を行うとのことで、現地に前日入りします。

ついでに、人生初の東京タワー&新橋に行ってきました。登ってはいませんが。

DSCN7671.JPGのサムネイル画像DSCN7648.JPGのサムネイル画像

さて、今回の旅路の目的は「貝殻のアミノ酸の抽出手法を学ぶ」ことです。

修士に向けての「ガスクロアップグレード大作戦」の相談も兼ねていることもあり、先生と後藤さんも一緒です。

早速、JAMSTECの佐々木さんに、殻のアミノ酸の抽出手法をご教授いただきます。

まずは、必要な分の殻を洗浄します。

「過酸化水素水に浸して、overnightです。」

(おっと、一晩ということは、今日の作業は終わりなのか)

「そして、こちらがovernight試料になります。」

さすがはJAMSTEC。3分クッキングスタイルで、時間を節約します。

(前もって試料を送っていたので、力石さん、佐々木さんありがとうございました)

塩酸で殻を溶かしていきます。

こぼさないように、パスツールピペットを上手に使いこなすことがコツです。

炭酸カルシウム(殻)は塩酸によく溶けるのですが、殻を溶かす工程は化学反応が目で見てわかるので、何回やっても楽しかったです(動物虐待はやめましょう)。

貝達からすると、まさか自分が死んだあとに、塩酸で溶かされて、アミノ酸を抽出されるとは思わないですよね。

私も亡くなったときは、火葬の前に、いろいろ分析されて、サイエンスに貢献したいですね(笑)可能ならば、同位体比を希望します。

みなさんはどうでしょうか。

話を戻しましょう。

塩酸に浸す間、GC/IRMS(Gas Chromatography / Isotope Ratio Mass Spectrometer)の調整している力石さんのもとに向かい、そのノウハウを学びます。

私が疑問を吹きかける前に、後藤さんと先生がどんどん質問していきます。もはや、私の出番はありませんが置いてかれないように、せっせとノートを書きます。

しかし、私にとっては、装置の細かい部品やシステムの名前は異国の言葉の羅列です。

ノートには意味も分からないひらがなとカタカナが乱立していきましたが、とりあえず、ちょっと控えめに頷きながら話を聴きました。

装置の中は見たことなかったうえに、ソフトは英語ですし、パンクブレイン。

「なるほど~」とか言っていましたが、あまりわかっていませんでした。すみません。

でも、装置の名前や英語の知識が身についてくると、とても楽しいので、学生のみなさんは何事も食わず嫌いせずにやってみましょう。

わからなくても、知識がついてきたころには"異国の言葉の羅列"が役立つ可能性は非常に高いので、メモは必ず取ることをおススメします。とるべきです。

装置はよくわからなかったのですが、最低でも直近の課題となる「殻体内アミノ酸の抽出」はしっかり学ぼうと決めた私は、あしたからの計画をするために3人で飲みに行きました。