過去の生態系を復元する

過去の生態系を復元すること.これは古生物学者の「夢」である.

喰う・喰われるの関係は,捕食痕や胃内容物,歯の形態などから調べられてきた.しかし,それらの証拠からある程度の喰う・喰われるの関係は明らかにできるか,生態系ピラミッドのどの位置にいるのかを評価をすることは非常に難しかった.

その生態系ピラミッドにおける位置関係(栄養段階)をかなり正確に復元できる手法が約10年前ぐらいから出てきた.生物体に含まれる各アミノ酸を抽出し,アミノ酸毎の窒素同位体比を測定するのだ.本研究室ではその手法の化石への応用に取り組んでいる.