第9話 はじめてのフィールド ~Part III 金沢の雨男~

2018年4月 8日 12:00 カテゴリ:兀橋のアミノ酸分析奮闘記

次のフィールドへと向かいますが、台風の影響により、雲が暗くなってきました。

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先生「雨降りそうだね~。なんとかもってほしいな~。やっぱり、おれは雨男なのか(笑)」

私の指導教員は雨を呼ぶ男として有名です(たぶん)。

先生「あれ?でもキミの学年の野外実習も雨ばっかりだったよね?おれの担当が終わっても雨が降ることあったし、キミが雨男なんじゃないの?(笑)」

私「確か、4月にJAMSTEC行ったときも雨が降ってましたね。でも、ひとりでJAMSTECに行ったときは雨が降らなかったので、先生が悪いです(笑)。それか、先生と僕の化学反応で、雨が呼べるんじゃないですか?」

ジェンキンズ研に入ったら、「Who is 雨男」トークがあると思うので、天気に関するエピソードを持っておくと良いですよ。

先生が雨男だとわかったころ、しとしと雨が降り始めました。

先生「本降りになる前に、さっと行って来よう!!」

と、フィールドへと駆け出していきます。

化石が採れていない私は、とにかく化石を採るためにフィールドに行きたい気持ちと、雨が降れば採れなかった理由を雨にできるから行きたくない気持ちの両方を持っていました。

とはいえ、高いお金がかかって北海道まで来ているのです。指をくわえて待機しているわけにはいきません。

ここで私は考えました。

とりあえず、ルートマップを書いて、(化石が採れなくても)なにかカタチに残そう!!

佐藤さん「ルートマップ書いてんの?しっかりしてるな!!」

私「まず、全体像を把握しようかと(化石採れないから、書いているとは言えない)。」

佐藤さんの化石採取ポイントを元に、どこから化石が産出するのかをルートマップに記入していきます。

ふと気づきました。

「佐藤さんについていき、そのポイントで掘ってみればよいのでは?」

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私は、大物を採って度胆を抜いてやろうと思って、未開の露頭を探索していました。

そりゃ、素人がやってもでませんよね。

まずは、みなさんの跡を辿り、どういう露頭にいるのかを把握することが大事だったのかもしれません。

すると、ポツポツと化石が見つかり始め、心にもゆとりができ始めます。

しかし、殻体を保存している化石はなかなか見つかりません。

フィールドの一番奥では、キヌタレガイの化石を見つけましたが、殻はひとつも残っていません。

先生や佐藤さんのサンプルをかばんに詰めた私は、荷物持ちとして尽力しました。

翌日、雨は上がりません(なんでこんなに降るんや)。

小雨が降りしきるなか、最後の(熊笹が生い茂っている)ロカリティへ向かいます。

その層準は、川のほとりにあるのですが、泥岩(だったような)でやわらかく、白亜紀であっても、殻体が保存されていることで有名です。

早速、私も殻体の化石のかけらを見つけました。

しかし、小さい破片しか見つかりません。可能ならば完全個体(離弁でも可)を持ち帰りたい!!

佐藤さんに相談すると、「母岩の中に眠っているかもしれないから、これだと思うものは持って帰って、クリーニングしたら?」と助言いただき、持って帰る母岩を選別します。

入っていそうな母岩ってどんなもの????

迷った私は、破片でも良いので、殻が産出したあたりから、徹底的に母岩掘りました(環境破壊です。過度なサンプリングはやめましょう)。本当はそこで、相談するのがベターだったかもしれませんね。

その中から、化石が見えているものをピックアップして、新聞紙に包みます。

しかし、雨脚が強くなり、危険と判断した先生の合図により引き上げます(川はすぐ増水するので大変危険です。泥だと、滑りやすくなることもあります)。

「入っていそうだ」と期待を込めた母岩をかばんに詰めて、車を(佐藤さんが)走らせます。少しばかり、安堵しました。

雨音を聴きながら、最終日に備えて、目を閉じます。

雨男のチカラは偉大です。

---------------コラム---------------

ジェンキンズ研で習得した技術のひとつに「荷物をまとめること」があります。

段ボールの補強のコツ、段ボールへの荷物の詰め方のコツ、梱包のコツなどを、学びました。

引っ越しのときに、役立ちましたね。