最終話 最後の登山

2019年7月14日 12:00 カテゴリ:兀天狗

謝恩会おつかれさまでした.

修論の合間をぬって,幹事として準備してきましたが,無事に終わりほっとしています.

北海道での風邪が治らなかったのが残念です.

でかいイベントの幹事はやりがいがあるものです.

ちょっと,ココアでも飲みましょうか.

みなさんも,いかがですか?

コーヒーでもいいですよ.一服しましょう.

さて,学生生活もカウントダウンが始まりました.

残された数少ない時間で,データの整理です.

誰もいない学生部屋.

タイピング音とクリック音だけが響きます.

文章ぐちゃぐちゃ.

スライドかちゃかちゃ.

フォルダごちゃごちゃ.

これはまだ時間がかかりそう.

ひとつひとつのデータから,当時の情景を思い出します.

懐かしいな~

もっと,ここで研究したいな~

いや,違う大学院のほうがいいかな~

なんて,内定先の採用担当者の耳に入ったら良くないですね.

私は,議論して答えを導き出すことや,ガスクロの改良,たくさんの人の出会いを通して,この世界が好きになりました.

博士後期に進学したくなってきた気持ちもありますが,

金銭的に余裕がなかったので,お金を稼いでくることにしました.

もし,数年後,お金が貯まった状態で,会社員という身分を捨ててまでも,

研究したいという強い気持ちがあれば,戻ることも考えていなくはないです(いまは考え中).

自分にとって,常にsomething newを体験できるアカデミックの世界は,成長しがいのある空間だと思います.

その分,身体的・精神的にもつらいことがあるかもしれません(特にドクターの先が怖い).

一方,会社というのは,すべての会社・部署に当てはまるわけではありませんが,

比較的にルーティンワークが多い気がします(少なくとも私の部署は).

もちろん,新しいことにチャレンジする環境もあります.

その分,雇用や給与などが保証されています.

アカデミックの世界に比べて,"安定"はしているとは思います(会社の業績次第ですが).

どちらの世界を選んでも,光と闇はあります.

ある人曰く,「自由に研究できるのは博士後期課程まで」らしいです.

ポスドク以降は,所属機関の雇用形態にもよりますが,

雇用主からの要望(こういう研究がしたい)などがあり,

純粋に自分の研究だけできる環境ではないそうです(そこから学ぶこともある).

助教などのポストを獲得しても,事務書類や授業などがけっこうな時間を奪うのだとか.

(ここらへんの雇用を拡大できればよいのですが)

まあ,どの道を選んだとしても,自分で選んだ道ですから.

がんばっていくしかないでしょう.

パソコンを整理していて,たくさんの写真が出てきました.

研究用の写真から,日常生活の写真まで.

写真は撮っておくもんですね.

見返すだけでもおもしろいです.

謝恩会で,先生からフォトブックをいただきましたが,

最高に嬉しかったです.

写真をプレゼントされるって,こんなに嬉しいんだと感じました.

それだけ充実していた日々だったからかもしれません.

3月は,あまり先生とも予定が合わなかったので,飲みに行けなかったのですが,

いつか2人で飲みに行きたいですね.

おや,ココアがなくなってしまいましたので,

そろそろ片付けましょうか.

3年間一緒に闘ってくれたパソコン君にも感謝です.

「次にこのパソコンを使う人は,もっときれいに使ってくれるはずやから」

マグカップを洗って,机を拭いて,これですべて終わり.

私の人生で最も充実していた空間(25歳8ヶ月現在)でした.

ありがとうジェンキンズ研.

さようならジェンキンズ研.