第17話 初のアミノ酸クロマト

2018年5月13日 12:00 カテゴリ:兀天狗

GC/MSで分析したいのですが、アミノ酸を分析するためのプログラムがありません。

「アミノ酸 GC」でGoogle先生に尋ねると、いろんな測定条件を教えてくれます。

ひとえに「GC分析」と言っても、試料注入法から検出器まで、ほんとにたくさんの項目(測定条件)があります。細かい用語はわからなかったのですが、とりあえず印刷して、知ったかぶりながら後藤さんに相談しに行きます。

本来は、知ったかぶりするのではなく、わからないことは調べましょう(それでもわからない場合は人に聞く)。

わからないことをわからないままにしておくと、年を重ねるごとに聞けなくなってきますから。

後藤さんの指導の下、アミノ酸プログラムを設定して、試料を打ち込みます。

「20分後にはクロマトが出ているから、それまで待ちだね」

ついに、初のアミノ酸クロマトが!!!!!!

ワクワク!!!!

(20分後)

スクリーンセーバーに隠された画面の向こうには、初のアミノ酸クロマトが!!!

期待を胸いっぱいに膨らませて、マウスを動かすと、

GC「過大なイオンが検出されました!」

(・へ・)

あれ、分析が止まっている...

過大なイオンが検出され、装置が測定を停止していたのです。

なぜだ!!!????

やっぱり誘導体化が失敗していたのかな~

やり直しだ~

改善策も思い浮かばず、時間を区切ってやってみることにしました。

それでも過大イオンが検出されまくります。

(読者のみなさんの中には、この原因がわかった人もいるかもしれません。そう、単純な理由です。)

原因もわからないまま、端切れのクロマトを並べてゼミに向かいます。

兀「分析した結果がこちらになりますが、上手くできておらず、現在この原因を追究しています。」

ロ「確かに切れているけど、なんかできてそうだよ。マススペクトルは?」

兀「ちゃんと見てません。過大イオンが出すぎているので、それ以前の問題かと。」

ロ「うーん、とりあえず見てみたら?」

というわけで、マススペクトルを見てみると、

「あれ、アミノ酸のマススペクトルが検出されている。」

成功してました(笑)。

単純に打ち込む濃度が高すぎて、ピークがデカくなりすぎていました。

なんとも直截簡明な原因だったのでしょう。盲点でした。

行き詰ったときは、議論(までいかなくても相談)すると、答えが見えてくるかもしれませんよ。

てなわけで、無事に、金沢大学でもアミノ酸を分析できるようになりました!!!

----------------------------コラム----------------------------------------

ちょっとおもしろい記事を見つけました。進学と就職で悩んでいる人には、良いかもしれません。

いろんな体験を発信してくださる人がいると、とても参考になります。なんなら、この人にお会いしてみたいですね。

興味がある方はこちらへどうぞ。